2013年3月27日水曜日

羅針盤


 3月18日(月)付けの沖縄タイムス「唐獅子」に掲載されました。

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「あ・・・っ」と言って、小さな指が指した先を見ると、白い月。
まだよちよち歩きができるようになったばかりの頃だったと思うけど、
月を見つけるのが上手なその子は、まだ明るい空に小さな指を向けて、
どこに月があるのかを教えてくれた。

月を起点に、自分が今どこにいるのかを感覚的に感じているように思えて、
20歳以上離れた小さな子どものそんな仕草に、
とっても感動したことを覚えている。  

今、自分はどこに向かっているのだろう、
行く先がわからなくなることがときどきある。
そんなときに私は夜の海に向かう。
月が浮かぶ海を見て、揺れる波や音、光や潮のにおいを感じる中で、
だんだんと落ち着いていくし、そのときに必要でない部分をそぎ落としてくれて、
大丈夫、と先に進める力が湧いてくる。

光や色や風やにおい、自然界が与えてくれるいろんなものが、
身体や気持ちをクリアにしてくれる。

大学生の頃、こども対象の自然体験プログラムを手伝っていたことがあって、
子どもたちと一緒に山に登ったり、川や海で遊んだりしていると、
身体が地球と一体化しているような感覚を受けて、
それがとっても気持ちよかったことを思い出した。

夏の暑い日に、ざぶんと水の中に入れば、
太陽に温められてとろんとした水が身体を包んでくれて、
なんだか元気になってくる。

すーっとした森の空気を頭の中まで通すように吸い込んで、
ふぅっと息を吐き出すと、重く感じたものが不思議と抜けていく。

「自然体」って、自然と一体になることなんじゃないだろうか。
自然からのあるがままを身体を通して感じることで、
頭で考えていたことがそぎ落とされて、シンプルになれるからクリアになるし、
いろんなものがみえてくる。
そして、自然を感じることは羅針盤で方角を確認することに似ている。

森のおいしい空気を思いっきり吸い込む。
晴れた日に向こうの景色が気持ちよく見える。
川や海の水にたっぷり包まれる。
気持ちいいなぁと思うことが当たり前にできる環境を壊すことは、
自ら羅針盤を捨てて迷子になることのように思える。

白い月を指さしたあの子が大人になったとき、羅針盤をちゃんと残しておきたい。



2013年3月23日土曜日

いのちの森 やんばる写真展

南風原の喫茶 やさい畑にて、やんばるの森の写真展を開催します。
今回、展示のお手伝いとフライヤー作成の協力で関わっています。

フライヤーデザインでは、職場のスタッフ
松田三奈愛さんにお忙しい中、協力してもらい、ほんとに感謝☆
彼女は気持ちよく一緒にお仕事できる方です。
こういう人材が側にいるってとっても頼りになる。
三奈愛さんいつもありがとうね〜♪

今回の展示に関わることになったのは、
喫茶 やさい畑のオーナーに声をかけてもらったことがきっかけでした。
やんばるの森林道訴訟に関わっている写真家や弁護団のみなさんが、
森やそこに棲む生き物たちの魅力を知ってもらい、
そして林道問題にも意識をもってもらいたいという思いのもと、
写真展を企画していることを伺い、
何かお手伝いができるならということで関わらせてもらっています。

自然の大切さって、当たり前にわかっているはずだけど、
今、森や川や海や生き物たちがどんな状況にいるのか、
全然知らなかったりするし、
知らないことにさえ気づいていないこともある。
だから、まず今の自然や生き物たちの状況を知ったり、
もっと自然の豊かさに気づく機会に立ち会えればなと思います。

問題を知ることは気持ちを落ち込ませることもあるけど、でも現実。

やさい畑の空間は親戚の家のようでのんびりできるので、
そんな空間で今の現実について語り合ったりするのって
あまり堅くならずに入り込めるように思えます。

そして、やさい畑のご飯はいつ食べても身体が喜びます。
みなさん、ぜひ、おいしいお料理楽しんで、写真をみにきてください。

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 いのちの森 やんばる写真展
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やんばるの森には多くの植物・動物が暮らしています。
森は生き物たちの棲みかです。
喫茶 やさい畑のご飯を楽しみながら、
やんばるの森をかんじてみませんか?


会期:2013年3月25日(月)~4月6日(土)
時間:11:30〜20:00(ラストオーダー19:30)
会場:ハーブとスローフード 喫茶 やさい畑
(定休・毎週水曜日、日曜日)
   〒901-1117 沖縄県島尻郡南風原町津嘉山1794-1 
出品者:喜多自然、赤嶺朝子、松崎暁史、平良克之、
    アキノ隊員、東江民枝、前田大一、名城麻里
※会期中,写真展の販売も行います。
 売り上げは、やんばるの森を保護する活動に使わせて頂きます。

☆☆ミニ講演会☆☆
3月26日(火)19時~(講師:市川守弘弁護士)
ワンドリンク¥500 or 食事¥1,000

主催:やんばるDONぐりーず(共同代表:弁護士 喜多自然・弁護士 赤嶺朝子)
共催:なはブロッコリー(岡本由希子)

やんばるDONぐりーずとは、2012年4月に
やんばるの森を保全するために立ち上げた自然保全団体です。


【展示についての問い合わせ先】
沖縄合同法律事務所内 TEL098-853-3281

2013年3月18日月曜日

身体が選ぶ食

3月4日付けの沖縄タイムス「唐獅子」に掲載されました。
今日は第6回目の掲載日です。

「羅針盤」というタイトルで文章書いたので、
よかったそちらもあわせてご一読ください〜。

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私は食べることがとても好き。
朝起きて、まず先に思うことは朝ごはんのこと。
蒸した野菜はいくら食べても飽きない。
丁寧につくられたパンは頬張るほどに楽しくなる。
お世話になっているおばちゃんの手作りのしょっぱい梅干しは、
眠気を吹き飛ばして元気になる。

お昼。何を食べようか楽しみでそわそわ。
スパイシーな味付けのものって食欲をそそる。
最近、自分がカレー好きだと気づいた。
カレーって、どこで出されても同じものはなく、
味も個性も違っていて、おいしくて楽しい。

夕食。眠るまでに胃を空っぽにして、明日に備えるために、
夜8時までには食べ終えたい。
夕食をどうするかが自分との戦いだ。
本当は野菜スープくらいで終わらせたいけれど、
なかなかそうはいかないのが悩みどころ。
でも、夜に食べ過ぎないことに気をつけると、翌日身体が軽くなる。
胃腸の調子が身体をつくるのだと実感する。

人生のうちで自分の身体にしっかり向き合う時期があってもいいだろうと思い、
1年半くらい前から体質改善のため、お野菜をメインにした食事に切り替えた。
生まれた時からアレルギー体質だったので、
身体の中に入れるものや身体に触れるもの、環境やストレスなどがもろに影響する。
30歳になる少し前から、何となく自分の身体と向き合う時間が必要な気がして、
体質改善のためいろいろ試すようになった。
身体に向き合うことは、自分に向き合うことだと感じた。
正直に生きるって何だろう、そんなことをたくさん考えるようになった。

私は食べることがとても好き。
でも、それは、制限があることを身体が知っているから、
頭がそれに逆反応して食べたいっていう欲求が強くなるのかもしれない。
身体の反応に正直になることは、頭で考えることから離れないとなかなかに難しい。

例えば、疲れているから甘いものを食べたい。
これは頭の反応。
でも、いざ甘いものを食べたら胃がもたれる。
これ、身体の反応。

食べ物を口にする前に、本当に身体が求めているものなのか、身体と対話する。
そうすると、身体からの答えが返ってくるように思う。

食べることと私はつながっている。
さぁ、今日は何を食べようか。